PLAYLIST

TRAILER

INTRODUCTION

目を背けたくなるほどの破滅的な自己愛と承認欲求を描いた異色の“セルフラブ”ストーリーの怪作が誕生。少なからず誰もが持つ承認欲求を切り口に、何者にもなれない主人公が嘘や誇張を重ね、人に注目されるための「自分らしさ」を追い求めるあまりに自身を見失っていく様を、シニカルにそして極端なまでにコミカルに映し出す。カンヌ国際映画祭「ある視点」部門で絶賛されると、その後欧米を中心に世界の映画祭を席巻した。脚本・監督を務めたクリストファー・ボルグリは、早くも次回作『DREAM SCENARIO』がA24製作×『ミッドサマー』のアリ・アスターによるプロデュースで話題を呼ぶ今後注目の新鋭。主人公シグネの病的なまでの自己顕示欲はどこまで膨れ上がっていくのか。そして嫌悪を感じるほどに剥き出しで暴走する自己愛が彼女を誘う先にあるのは、幸福か、あるいは―。現代に巣食う羨望、嫉妬や欲望の「その先」を描く寓話的ホラーが誕生した。

STORY

シグネの人生は行き詰まっていた。長年、競争関係にあった恋人のトーマスがアーティストとして脚光を浴びると、激しい嫉妬心と焦燥感に駆られたシグネは、自身が注目される「自分らしさ」を手に入れるため、ある違法薬物に手を出す。薬の副作用で入院することとなり、恋人からの関心を勝ち取ったシグネだったが、その欲望はますますエスカレートしていき――。

STAFF

クリストファー・ボルグリ

監督・脚本

1985年9月8日生まれ、ノルウェー・オスロ出身。ミュージックビデオやコマーシャルの制作からキャリアをスタートさせ、2012年の短編映画『WHATEVEREST(原題)』がAFI映画祭審査員特別賞を受賞する(後日、作品がフィクションであることを映画祭側が指摘し、賞は返上)。実話を基にしたブラックコメディ『DRIB(原題)』で2017年に長編監督デビューを飾り、サウスバイサウスウエスト映画祭、コペンハーゲン国際ドキュメンタリー映画祭、ファンタジア国際映画祭など数々の映画祭への出品を果たす。短編映画『A PLACE WE CALL REALITY(原題)』(18)がヨーテボリ映画祭に出品、ノルウェー映画批評家協会賞の最優秀短編賞を受賞、『FORMER CULT MEMBER HEARS MUSIC FOR THE FIRST TIME(原題)』(20)がサンダンス映画祭に出品されるなどキャリアを積む。長編第二作目となる本作では、2022年カンヌ国際映画祭「ある視点」部門出品、ノルウェーのアカデミー賞であるアマンダ賞では5部門にノミネート、ブルックリンホラーフィルムフェスティバルでは作品賞を受賞した。各国35箇所の映画祭に出品され、すでに25カ国以上で公開、Rotten Tomatoesで88%FRESH(8.17.2023時点)を記録している。現在は米国ロサンゼルスに在住し作家・映画監督として活動。次回作はA24製作×アリ・アスター監督プロデュース×ニコラス・ケイジ主演の『DREAM SCENARIO』で、第48回トロント国際映画祭プラットフォーム部門のオープニングを飾った。